そのあと、このあと・・・
どういうわけかその場所にも冬がくるそうだ。布団にレースを掛けて準備しなくちゃならない。その布団の下には裸の女の子が丸くなっていて、蹲踞した足がぴろっとのぞいていればいい。やっぱり明日は雪になるらしい。頬をガラスにぴったり付けて外を眺めていなきゃならない。真ん中のガラスに銭湯のボイラーの匂いがにじんでいればいい。予想があたった日には、ともかくあたたかい格好が必要だ。ダンボール箱をひとつつぶした棺桶にもたれかかればいいのだろうか。外ではきっと黄色の子供が遊んでいて、雪の結晶をすべて追いかけている。