2009年2月28日土曜日

N

2009年2月27日金曜日

2009年2月26日木曜日

素焼きの顔

素焼きの顔を抱えて歩こう。
左腕はこう、肘を上げてもっと水平に。
足はそう、さっとリズミカルに。
顔を放り投げちゃダメだよ。
目の片方はつむらせて。
頭にはターバンを巻くのがいいな。
向こうから坊さんが歩いてきたら
上目遣いで会釈させなきゃ。
横から猫が飛び出してきたら、
ベロを伸ばしてひゅっと戻すんだ。
美人さんに出会ったならば、
ターバンめくって鼻を隠すんだが、
いつまでも日陰者ではいられないって言うので
手と足を取り戻して跡を付いていってしまったよ。
まあいいさ。
家に帰れば仏壇の陰に素焼きの顔がまたひとつ。

From a pegion's perspective / 鳩の目から

2009年2月24日火曜日

KANZAN

2009年2月23日月曜日

2009年2月19日木曜日

2009年2月15日日曜日

自転車 / Bicycle

マスクの匂いの春が来た。

2009年2月8日日曜日

Tatami

2009年2月4日水曜日

心臓

私は心臓をつかまれていた。
ひどく強く掴まれていた。
心臓を掴む者の手は細かった。
胴と結ぶところは見えないが、
つかまれている心臓もぼんやりして見えなかった。
彼の声は甘く、ステレオに流れて
村の人たちを眠りからさましていた。

私は彼を捜して村中を歩いた。
息を殺して扉をあけても彼の姿はなかった。
忍び足で近づいても彼の姿は消えていた。
咳払いをして角を曲がるとき、確かに
彼の痕跡は見つかるのだが、
私は彼のために音を出すのではない。

あるとき足音だけが近づいてきた。
私の心臓を握りつぶした者の顔は赤く、美しく、
私を通り過ぎて後方に去った。

2009年2月3日火曜日

2009年2月2日月曜日

2009年2月1日日曜日

Lexus