2008年10月31日金曜日

2008年10月30日木曜日

2008年10月29日水曜日

2008年10月28日火曜日

いちろうりんご園 / Ichiro's apple garden

コンピュータは進む

デュアルコアになったらノートPCの右側が熱くなってしょうがないよ。
右手が痛いくらいだ。
と言ったら、
「コンピュータの進行方向からしたら左側だ」と、
横から首を出してきたもうひとりの自分に怒られた。

コンピュータも進むらしい。

2008年10月27日月曜日

2008年10月26日日曜日

2008年10月25日土曜日

桃白青 / Pink, white, blue

かゆみ

アルファベットでうがいをする教官が居た。
ある日教官は背骨の裏にかゆみを感じた。それがうがいをするきっかけだった。
なんとかしてかゆみに手を触れたい、かゆみの輪郭を研ぎ出してやろう思った。
肩胛骨を後ろに突き出して手を伸ばしてもかゆいところに届かなかった。
教え子に背中のあらゆる部分をさわってもらってもかゆみは触れられなかった。
内部がかゆいのなら腹と背中の両面から圧迫を加えればよいと教官は思った。
二人に手伝ってもらい、前後から押してもらった。しかしかゆみは全く揺るぎ無かった。
それどころか逆に拡散してしまった。いまやかゆみは右手にも右足にも広がってしまった。
かゆみは体の所々に拡散し、手を動かす度、足を延ばす度どんどん蓄積するようになってしまった。

そこで教官はうがいをすることを思いついた。
舅が毎朝うがいをしていた。彼はしわくちゃの頬から白い泡をとばし、隙間ばかりの体
から柔らかいものをすべて吹き飛ばしていた。
舅は画数の多い日本語でうがいをしていた。
頭を後ろに傾げて口の中で文字をかき混ぜると、舅の体は漢字の書体に合わせて小刻みに震えた。足のくるぶしやコップを持つ左手まで文字は行き渡り、さらにそれが口に戻り、ハウリングのように振動を増幅するのだ。たまたまひらがなの「つ」を舌に引っかけたとき舅は頬に涙を染み込ましていたが、漢字の微細な突起が舅に合っているようだった。
しかし漢字は複雑すぎて教官のかゆみをやわらげるとは思えなかったので、もっとシンプルなアルファベットを選んでみることにした。
教官は舅のように頭を後ろに傾げて喉の奥に文字を流し込んだ。
すると文字は体の所々に散らばったかゆみの表面にとりつき、それを掻き出した。
顔を天に向けることで思考とその足場との連絡を絶ったのが良かったかもしれない。
漢字よりも明確なアルファベットは、曖昧なかゆみにたどり着くことができた。
徐々に領域を縮小し、かゆみは教官から撤退していった。

(オリジナル1995.5.6)

2008年10月24日金曜日

別離


近所のゲーセンが店じまいしてた。

※2008.10.28 タイトル変えました。

2008年10月23日木曜日

2008年10月22日水曜日

2008年10月21日火曜日

銃を作りたかった男(の悲劇)

一丁の銃を作りたかった男がいた。
彼の銃は堅い金属でできていて、
磨いても光らないが磨いたぶんだけ厳重になっていった。

銃身ができあがる前に彼は引き金を取り付けた。
銃床は最後に取り付けるつもりでいた。
なぜなら引き金がいちばん弾丸に近いと思ったから。

ある日、いつものように新幹線の座席で
銃身を広げて磨いていると、
通路を歩いてきたカラシニコフに出会った。
カラシニコフは銃身をたくさん抱えて
乗客に配って歩いていた。

それを受け取って弾丸を垂らしてみると、
きっかり4分の3条回転して落ちてきた。
他の乗客も彼をまねして弾丸を垂らしたので、
みんなの座席の下に76口径の穴が空いた。

彼は怒って、自分の作りかけの銃をカラシニコフに向けたのだが、
みんなの弾丸が自分に向いていたのに気づいていなかったのだった。

信号機 / Traffic light

2008年10月20日月曜日

2008年10月19日日曜日

2008年10月18日土曜日

2008年10月17日金曜日

2008年10月16日木曜日

2008年10月15日水曜日

2008年10月14日火曜日

2008年10月13日月曜日

ヒーローインタビュー / Interview with a hero


レッズユースが、高円宮杯で優勝しました。
それも、すばらしい内容をともなった9-1で大勝です。
トップチームもこんな楽しい試合を見せてくれるようになる日はあるのかな?
(ほんの10年前、自分が生きているうちにレッズが優勝することはないだろうと
思ってましたから、内容もそのうち、ね。)

2008年10月12日日曜日

2008年10月11日土曜日

2008年10月10日金曜日

2008年10月9日木曜日

2008年10月8日水曜日

2008年10月7日火曜日

2008年10月6日月曜日

夏目友人帳

アニメ『夏目友人帳』が面白かった。
「コードギアスより面白い」というのはあながち嘘ではなかった。ジャンルはずいぶん違うけれど。

主人公の少年夏目は強い妖力を持ち、妖怪が見えるだけでなく彼らと話すことができる。しかし人からは気味悪がられるのでこの能力のことを他人に話すことはない。
夏目と似た資質を持つ友人田沼君とのエピソードが良い。
田沼君も妖怪を感じることができる友人だ。しかしその能力は夏目よりも劣っており、夏目に見える物が田沼君には見えない。夏目は田沼君にかすかに期待し、失望し、気遣い、やがてお互いに理解していく。
その過程が穏やかに、かつリアルに描かれていて感心した。
これ以外のエピソードも「私に見える物があなたには見えない」あるいは「私にはあなたが見えなくなった」が物語の核になっている。よく考えたら恋愛モノの定番設定ではないか。

作品の舞台がまた印象に残った。
時代的には現代に近いと思うが携帯電話は出てこず、男子学生の髪型以外は「昭和」の雰囲気。
学校がある町はかなりの田舎。通学路が舗装されておらず、夏目の家に向かう分かれ道には道祖神がある。家からちょっと行くと魑魅魍魎の跋扈する森。中心街にはゲームセンターくらいはあるようだ。
気に入ったのは、田舎のわりに「自動車」の存在が希薄なこと。
鉄道は出てくるが画面を乾いたトーンにする幹線道路は出てこない。だから、この手の物語にありがちな、「妖怪(自然)対人間」という図式はほとんどない。妖怪は人間と同じくコミュニケーションの対象なのだ。ちょっとうじうじしたコミュニケーションだとしても。

コンクリート / Concrete

2008年10月5日日曜日

2008年10月4日土曜日

2008年10月3日金曜日

2008年10月2日木曜日

2008年10月1日水曜日