そのあと、このあと・・・
部屋に入ってきた蛾を追う。追うのがわたくしである。心臓の鼓動が聞こえる。波打つのはわたくしではない。右手がキーボードをたたく。左手はわたくしのものではない。テレビはだれかの顔を映している。わたくしが映しているのではない。緑の大勢の視線が乗り込んできてそのうえにわたくしは乗る。家を飛び越えてながれていき、足のしたに頭がある。だったらいっそ蛾をつぶして、そんなことは言葉にもならない。
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