2008年6月23日月曜日

エミリー・ウングワレーの絵

人生がこんなにアッケナイものだとは思わなかった。
私がずっと望んでいたものが目の前に何十枚とあった。
汲んでも汲んでも汲み尽くせないような細部にあふれた絵画。
たぶん小学生の頃からこれを欲していたはずだと思う。



国立新美術館で「エミリー・ウングワレー展」を見てきました。
もうとにかくすばらしかった、で終わらせたいところですが、だんだんと意味が
わかりかけてきたので少しだけ書きます。

私が彼女の絵を見て感じるのは圧倒的な気持ちよさです。
その気持ちの良さというのは、書や生け花のような、運動を含む
芸術と似ていますがそうとうに異なります。
書や生け花では、ワク(お手本、型)とそれをなぞる動きのずれが
気持ちよさを生みます。
ワクに寄り添ったり、はみ出したり、無視したり、それを先回りしたり。
いずれもワクとなぞり、タイプとトークンのせめぎあいがダイナミックな
気持ちよさを生んでいます。
しかし、エミリーの絵にはこのずれがないように思います。
彼女の描線はワクと同時になぞりであり、タイプであるとともにトークン
なのです。それが、落ち着いた気持ちよさを生んで居るんですよね。

この話はたぶん続きます。

6 件のコメント:

1TRA さんのコメント...

あ、これ私も見たいと思っていました。
全然知らない画家でしたが、駅のポスターの色づかいが素晴らしく良かったので。

近々行ってきます。

anoato さんのコメント...

1traさん、超おひさしぶりです。

ぜひ行ってみてください!
図版でもじゅうぶん楽しめると思いますが、
実物はデカイのでもっと楽しめます。
私も会期中にもう一度行こうと画策して
おります。

takebow さんのコメント...

学校にポスターが貼ってあって、興味を引いたのですが、いかんせん国立新美術館で、相性が悪い。一度、どこだか分からず諦めて帰ってきたことがあるんです。もう一度、行かれるんなら小生も誘ってやって下さい。

anoato さんのコメント...

師匠、了解です。
ぜひ行きましょう。またメールいたします。

biscuit さんのコメント...

行ってきました.

ウングワレーごっこをして真似てみたいと思います.

anoato さんのコメント...

yasunoriさん
楽しみにしております。

私もウングワレー風の写真を撮りたいと思うのですが、意図するほど離れていくようです・・。